そばの花観察運動
第33回 そばの花観察運動
一般社団法人日本麺類業団体連合会・全国麺類生活衛生同業組合連合会が主催する「第33回そばの花観察運動」は、全国の小学校の子どもたちが育てたそばの花をさまざまな表現で描いた写生画が、1,133作品寄せられました。
平成29年12月23日、本間基史先生(関東甲信越静地区造形教育連合東京大会委員長)、平田耕介先生(東京都図画工作研究会理事長)による審査の結果、最優秀賞1点、優秀賞2点、努力賞10点、日麺連賞10点、そして今回も参加校・応募作品数を高めることを主旨として佳作100点が選ばれました。
静岡県浜松市立熊小学校 6年
新木 悠士
見たことを鉛筆で丁寧に下描きをしていることがわかります。伸びやかで細い茎が重なり合う様子や小さな花が沢山咲いた繊細さがよく表れています。細い筆で、少しずつ塗り重ねていったので、優しく伸びやかな感じが伝わってきます。遠くの花や土の描き方も筆のタッチや色の濃淡を工夫して、優しさの中に凛とした生命の鼓動も感じられる素敵な作品です。

千葉県浦安市立美浜南小学校 3年
鈴木 暉枝
クレヨンの線と絵の具の色の組み合せがとても印象的で、絵を見た人の心をひきつける作品です。画用紙を縦にして花壇や周囲の様子を上下に斜めに描きいれた構図も個性的で素晴らしいです。
暉枝さんがそばの花を描いた時、きっと自分らしい見方や、描き方をよく考えて取り組んだのでしょう。自分の見方で感じたことを伸び伸びと描くことはとても大切なことです。

福島県白河市立白河第一小学校 5年
志田 愛莉
2本のそばの花のあちらこちらに、小さな虫たちが歩いている様子がとても微笑ましいです。てんとう虫と蟻の描き方がとても可愛らしく、見ていると穏やかな気持ちになる素敵な作品です。淡い色合いでまとめた絵の具の描き方が優しい雰囲気を、更に引き立たせています。
背景の土から緑、山並み、空へと続いた構図の描き方も、見る人のイメージを広げます。そばの花と虫たちの楽しい物語が始まりそうです。

埼玉県草加市立新田小学校 5年
藤田 桃衣

宮城県南三陸町立戸倉小学校 3年
佐野 瑠季亜

東京都品川区立山中小学校 2年
五箇 歩

東京都葛飾区立葛飾小学校 3年
舟久保 美音

福井市宝永小学校 2年
髙澤 静菜

東京都品川区立伊藤学園 6年
井上 詩野

福井県福井市日新小学校 4年
竹山 百音

福井県福井市美山啓明小学校 2年
中村 太季

富山県富山市立新保小学校 1年
佐双 颯斗

大阪府河内長野市立高向小学校 4年
安原 和奏

福島県白河市立白河第一小学校 5年
八並 ゆき

秋田県大館市立城西小学校 1年
佐々木 さくら

埼玉県草加市立新田小学校 6年
近藤 美加子

富山県富山市立新保小学校 1年
岡崎 実桜

栃木県佐野市立植野小学校 6年
松﨑 愛加

東京都台東区立富士小学校 4年
後藤 優果

東京都港区芝小学校 5年
小林 香蓮

静岡県袋井市立三川小学校 1年
寺田 音和

静岡県浜松市立熊小学校 4年
村松 夏妃

福井県福井市宝永小学校 2年
松原 歩那
- 宮城県
南三陸町立戸倉小学校 - 3年 佐藤 碧
- 宮城県
南三陸町立入谷小学校 - 4年 菅原 心優
- 秋田県
秋田市立寺内小学校 - 2年 うさみ ゆあ
- 秋田県
大館市立桂城小学校 - 3年 田村 愛美
- 秋田県
能代市立鶴形小学校 - 1年 仁平 晃紀
- 2年 若松 小太郎
- 3年 仁平 優月
- 4年 小林 颯太
- 6年 飯坂 泰大
- 山形県
上山市立宮川小学校 - 3年 鈴木 虹南
- 3年 木村 梨央
- 福島県
白河市立白河第一小学校 - 5年 遠藤 岳
- 5年 穂積 芽依花
- 5年 吉田 克
- 5年 伊藤 颯
- 5年 尾股 杏夏
- 5年 小原 龍希
- 5年 大崎 真采
- 栃木県
佐野市立植野小学校 - 5年 石岩 知樹
- 6年 富澤 莉音
- 埼玉県
草加市立新田小学校 - 5年 伊藤 大賀
- 5年 宇野澤 里奈
- 5年 柏木 伊織
- 5年 染谷 琢磨
- 5年 髙田 修右造
- 5年 山際 彩加
- 5年 渡辺 一美
- 6年 伊賀 楓
- 6年 礒部 莉杏
- 6年 衣袋 美紅
- 6年 風間 直純
- 6年 坂口 姫菜
- 6年 野澤 優奈
- 6年 馬島 怜依
- 千葉県
浦安市立美浜南小学校 - 3年 池永 香菜
- 3年 仁張 翔太
- 3年 原田 朝陽
- 3年 宮川 稔広
- 3年 吉田 玲那
- 東京都
港区立芝小学校 - 5年 川上 めい
- 5年 平松 礼華
- 5年 明星 みどり
- 東京都
台東区立富士小学校 - 4年 荒木 俊輝
- 東京都
葛飾区立葛飾小学校 - 3年 奥田 泰成
- 3年 倉石 優子
- 3年 髙木 結衣
- 東京都
葛飾区立東柴又小学校 - 6年 佐々木 瑚子
- 6年 村田 次朗
- 東京都
品川区立伊藤学園 - 5年 千葉 愛莉
- 東京都
品川区立大井第一小学校 - 3年 松本 紗礼
- 3年 宮﨑 麻帆
- 東京都
品川区立品川学園 - 3年 北見 笑菜
- 3年 儀間 陽祐
- 3年 須賀 友大
- 3年 高橋 音花
- 3年 竹田 明香里
- 東京都
品川区立山中小学校 - 2年 久野 孝太郎
- 東京都
奥多摩町立氷川小学校 - 5年 鈴木 響
- 富山県
富山市立新保小学校 - 1年 和泉 璃音
- 1年 柏﨑 志織
- 2年 安部 陸
- 2年 上野 愛翔
- 2年 蛇川 理玖
- 富山県
立山町立日中上野小学校 - 3年 竹田 和矢
- 3年 松井 紗妃
- 4年 岩田 千代
- 福井県
福井市日新小学校 - 1年 大尾嘉 優里
- 1年 岡部 絢羽
- 1年 皿山 倫圭
- 1年 吉村 優海
- 2年 浦辻 紗愛
- 2年 大立目 芽依
- 2年 土本 芽維
- 2年 野路 裕貴
- 4年 城木 光
- 4年 髙橋 知優
- 4年 塚田 瑠佳
- 4年 仲辻 陽南子
- 福井県
福井市日之出小学校 - 3年 浅川 あい
- 3年 刀祢 大悟
- 3年 矢部 理瀬
- 福井県
福井市宝永小学校 - 2年 藤井 晴人
- 2年 三田 美緒
- 福井県
福井市美山啓明小学校 - 1年 竹山 丈偉
- 3年 小林 里菜
- 3年 田島 夢羽
- 4年 森下 優斗
- 5年 竹林 海音
- 6年 江川 詩穂里
- 福井県
勝山市立平泉寺小学校 - 3年 松田 菜奈
- 4年 山内 慎之祐
- 福井県
勝山市立三室小学校 - 2年 横山 拓已
- 3年 酒井 美和
- 3年 藤崎 若菜
- 長野県
栄村立栄小学校 - 4年 南雲 心結
- 長野県
長野市立戸隠小学校 - 5年 霜田 はるか
- 静岡県
袋井市立三川小学校 - 1年 寺田 梓透
- 静岡県
浜松市立熊小学校 - 1年 宮﨑 莉緒
- 2年 森下 祐花
- 3年 新木 陸士
「第33回そばの花観察運動」
作品審査総評
第33回そぼの花観察運動に今年は1,133点もの作品が集まりました。北は秋田県から南は大阪府まで13の都府県からの応募がありました。
本作品展の大きな特徴は希望する学校にそばの花の種を配り、子供たちが、土を耕し、水やりをし、精魂を込めて育てた自分のそばの花を描くことにあります。
自然の風景や他人が育てた草花を観て描くのではなく、自分が育てたそばの花ですから思い入れが違います。最終的に花が咲いたところで描いていますが、種から芽が出て、葉が出て、茎が伸び、つぼみから花になる過程も観察したうえでの作品です。種を蒔いた時から、花が咲くまでの経過の物語が描かれています。
花を観て描いているときにはいなかったかもしれない、蝶や蜂などの昆虫や太陽、花壇から見える電車なども描かれているのです。
自分が触れた土の色、徐々に伸びていった茎の微妙な色の違い、自分だけの花の色がよく描かれています。また、生命力に溢れた勢いのある花の様子が画面から伝わってきます。
ここ数年、継続して審査に関わらせていただいていますが、回を重ねるごとに子供の目線で自由な発想、描き方が保証されてきているように思います。
描くものは「そばの花」と決まっているのですから、描き方や技法まで限定した教員のイメージに沿って描くのではなく、子供が「そばの花」から受けた自らのイメージで自由に描くことが大切です。決まった画用紙の向き、色に描かせるのではなく、描画材も含めて子供が決めていく場面を増やしていくことが求められます。審査する際は子供たちが「そばの花」の何に感動したのか、色なのか形なのか葉っぱや茎の質感なのか、子供たちの声に耳を傾けるようにして作品を選びました。
次年度からは応募時期を早め、「そばの花」を育てるために教育課程に組み込んでもらえるようにすると伺いました。より多くの学校が参加してそばの花観察運動が広がることを願います。
関東甲信越静地区造形教育連合
東京大会委員長 本間 基史