そばの散歩道

お店紹介

各地の名店

福井県福井市『越前そば 西村屋本店』

  来年で創業100 周年を迎える『越前そば 西村屋本店』は、もともと三姉妹で営んでいたそば店を、3代目店主である中弥邦和さんの祖母が祖父と一緒に受け継いだ。店は福井駅から車で10分ほど、北陸地方を縦貫する大動脈である国道8号線沿いに立地する。昼夜を問わず交通量が多い幹線道路だ。中弥さんは「もともとは福井駅の駅前で営業していたのですが、父の代の時に出前をやめようと現在地に移転しました」と話す。

『越前そば 西村屋本店』の店舗内外観。
 福井といえば大根おろしを使う「おろしそば」が定番で、『越前そば 西村屋本店』でもメインは「おろしそば」だ。場所柄、地元のお客様が多いので、食べ飽きないようにと、おろしそばのバリエーションを増やしたり、昼は麺類としらすご飯のセットや丼物と麺類のセットをサービスランチとして提供している。定番の「おろしそば」とご当地グルメである「ソースカツ丼」を組み合わせた「ふる里セット」をはじめセットメニューや定食、複数のそばを組み合わせ、色々なものを食べてみたいというお客様に応える「おもてなしそば」など、多彩なメニューをそろえている。子供用メニューもあり、家族連れでも安心して食事ができるようにしている。
 そばは県内産を中心に使用、そばが白すぎるとお客様に敬遠されることもあり、食感も大切にし、色合いと食感のバランスをとりながら製麺する。女性のお客様にはうどんも好評で、秋冬は県内大野産の舞茸を使用した「舞茸と豚肉の薫りうどん」を季節限定メニューとして提供した。冬場はうどんの注文が増えるが、これから暑い季節はやはりそばが売れ筋となる。
  『越前そば 西村屋本店』は、福井商工会議所が福井の地酒とそばを楽しんでもらおうと始めた「SOBAR」(SOBA(そば)+BAR(酒場))に参加し、若狭湾で水揚げされる「若狭甘えび」を季節の野菜とともに天ぷらにして提供している。天ぷらにすることで海老の甘さが引き立ち、頭から食べられる。一杯楽しんだ後はもちろん「おろしそば」だ。 
「ふる里セット」は、おろしそば・ソースカツ丼・天ぷらと、福井のそば店の代名詞が1度に味わえる。「越前おろしSOBAR」で提供している「若狭甘えびと季節の野菜天ぷらは海老の赤色が映える。
 一世紀を迎えようとしている歴史ある店の伝統を守りながら新たな取り組みにも力を入れる『越前そば 西村屋本店』、地元のお客様を大切にする姿勢が、地に足のついた営業を支えている。


<店舗公式インスタグラム>https://www.instagram.com/nisimuraya8

越前そば 西村屋本店

福井県福井市北四ツ居2-1-5

0776-54-1388